Kanto Gakuin University Ori Akemi Seminar

Column織朱實が日々感じたことをつづっていきます。

風と共に去りぬ雑感(1) (04.10.23)

16日に、神奈川県民ホールで
宝塚宙組全国ツアー「風と共に去りぬ」を見てきました。
で、つくづく私は「風と共に去りぬ」という作品が
好きだったんだ~と。
原則を初めて読んだのは、中学生の時、
映画を見たのは高校生の時、骨太のストーリー、
魅力的なヒロイン、わくわくどきどきして
「で、で、この後どうなるの?」と寝る間も
惜しんで読みふけったのを思い出しました。

スカーレット・オハラは、アイルランド系移民。
彼女の「土」に対する執着を理解するためには、
アイルランド人を理解しないとならないと言ったのが
司馬遼太郎。「街道を往く」のアイルランド編で、
司馬遼太郎は、強風が吹きまくり、やせて岩だらけの
土地、岩を取り除き、狭い土地の開墾を重ねるアイルランド
農民の姿を描写しながら、「アイルランド人の原点は
ここにあるのであろう」と述べている。決して、
豊かでない土地でしか生きられない農民は、忍耐強く
土地を耕し、その少ない実りを神に感謝する。
スカーレットオハラの土地の執着、粘り強さは
まさに彼女がアイルランド人であるがゆえんである、と。

一方、レッドバトラーはチャールストンの出身。
生い立ちは明らかにされていませんが、生家はかなり
良家だったという描写がありますね。チャールストンといえば、
(私もあまり詳しくはないのですが)まずは「幽霊」と
思い浮かべます。多分、どのアメリカ人に聞いても、
同じではないかしら。ここでの「幽霊」は、決して
日本的な怖い幽霊ではないのですが。チャールストンの
街を歩くと、いかにも幽霊が出そうな、まあ
いわくありげな(歴史があるという意味で)
趣のある家屋が並んでいます。住民も、おっとりと
古風な伝統を重んじてそうな感じ。こうした街で育てば、
どんなに無頼漢を気取っても、本質的なお行儀の良さは
育まれてしまうだろうな~。

花總まりさんは、スカーレットを邪気のない
「子供」として演じきっていました。幼いときから
両親から溢れるばかりに愛情を注がれ、愛されることが
当たり前の「子供」。そんなスカーレットに
人はなぜ惹かれてしまうのだろう?
短慮で深く考えることの出来ない「子供」でも、
アイルランド農民の血が
彼女に「生きる力」を与え、その生命感が
すごい吸引力を持っているのでしょうね。
大人しくたおやかな女性のメラニーも、強く
逞しい女性です

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