Kanto Gakuin University Ori Akemi Seminar

Column織朱實が日々感じたことをつづっていきます。

年齢もサバ読ます舞台力 (04.10.25)

昨日、本当に久しぶりにオペラを鑑賞してきました。
渋谷オーチャードホールでノルトハウゼン歌劇場管弦楽団
「アイーダ」。オペラは本当に高くて、4~10万円位ざら。
宝塚やその他お芝居にそれほどお金をかけていなかった
時には、年に何回かは見れていたのですが、今はとても。
でも、この「アイーダ」は演奏会形式ということも
あり、もともとS席でも19,000円。
それが半額で入手できたので久しぶりのオペラ鑑賞をしてきました。
お席は、半額だったのになんと2列センター!

 歌手については、全然予備知識なし。
ラダメス(ミヒァイロフ)は、素晴らしく声量があるテノールで、
最初から「おお~!これはもうけもの」状態、アイーダ(ベンツァ)は
声量と言うよりも小さい声もしっかり歌いきる繊細な技法が素晴らしく
(声楽用語でありますよね)、1幕からお客を
のせていました。まあ、太めでお顔もちょっと?なアイーダ
でしたので、「これはとうこちゃん(宝塚「王家に捧ぐ歌」
のアイーダ役)、これはわたる君(同じくラダメス役)」と
脳内変化させながら、歌声にうっとりすることに。
次に現れたアムネリス様はなんと、なんと「野村左知代さん」!
もう目を閉じて「これは、壇ちゃん(宝塚アムネリス)、壇ちゃん」
と呪文を3回。

 ところが、ひとたび歌い出したら、凄い!凄いのなんのって。
70歳のおばあさまが、ラダメスを想い嫉妬に狂う誇り高き
王女にどんどん変化していくんです。この乗り移る過程が、
凄まじく、まさに鳥肌ものでした(杉村春子さんの最後の
「欲望という名の電車」のブランチを見たときと同じ衝撃。
あの時、杉村さんはおいくつだったのでしょうか?
最初は、「ちょっと..」だったのが、舞台が進むにつれて
年齢を忘れました)。

 コッソットは、スカラ座でデビューし、マリア・カラスと
も共演したイタリアの至宝といわれるメゾ・ソプラノ。
30年前のNHK招聘アイーダのアムネリスはもはや伝説とのこと。
でも、もう70歳近いのに、この声量は!
また、情感の込め方の素晴らしいこと!まさに
アムネリスそのもの。歌のうまさや声量も、もちろん
舞台人として大切なのでしょうが、客を圧倒するのは
役を掴み、なりきる能力だと改めて感じました。
客席は少し寂しかったですが、ものすごい拍手の嵐。
久しぶりに、オペラを堪能しました。

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